会の概要
会の説明
当会は平成5年5月30日に設立されました。平成14年10月には特定非営利活動法人(NPO法人)となり、平成25年7月現在、会員は62家族(患者69人)です。国内の患者の約3分の1が会員になっていると思われます。本症の患者会としては世界で唯一です。
会の愛称「トゥモロウ」には、友(トゥモ)と出会い、これから皆で力を合わせ、社会という大海に漕ぎ出そう(ロウ)、というの明日への思いがこめられています。
活動の内容
(治療法の確立、QOLの向上、社会への啓蒙のために)
◎シンポジウムの開催
毎年1回全国の患者家族、そしてこの病気に関心のある専門家が集まります。小児(神経)科、歯科・整形外科・眼科・麻酔科・皮膚科・発達心理・理学療法・作業療法・義肢装具・看護などの多方面から検診と相談会が開かれます。当会を支援する専門家グループ(医療・福祉の専門家)のうち、関東近辺の中心メンバーでこの時のカルテが保管されています。この先生方と主治医との連携もとれます。
平成15年の第10回シンポジウムは、「第1回無痛無汗症国際
シンポジウム2003」として国立成育医療センターで開催されました。海外から専門家・患者・家族を招いての情報交換、交流会はとても実り多いものとなりました。国際シンポジウムビデオアルバムと英文・和文報告書を作成しました。昨年のシンポでは専門家向けのクルズスも実施しました。毎年のシンポ終了後には検診会の結果と専門家の方々によるその年度の学会発表の内容をシンポ報告書としてまとめ、関係者と全国の関係機関に郵送しています。
◎会議
(1)総会……年1回正会員(家族会員・個人会員)により開催する当会の最高決定機関です。
(2)理事会……会の代表である理事により、会活動を推進するため適宜開催します。
(3)ブロック長会議……全国を8つのブロックに分け、ブロック長と理事による話し合いを開催します。
(4)ブロック交流会……会員は全国に散在しています。そのため一堂に会す機会が少ないので、各ブロックでは交流会を持ち、近況報告・情報交換・会活動に対する要望などについて話し合います。
(5)専門家グループと親の会
当会を支援する専門家グループの世話人と理事の代表で2〜3ヶ月毎に会議を開き、検診会を中心として会活動の検討をしています。
(6)各種会議はオンラインで交流会はLINEで年代別にも交流しています。
制作物
(1)平成9年に無痛無汗症ハンドブック、平成10年に無痛無汗症手帳(患者の診療記録)を作成しました。厚生省心身障害研究「小児の運動性疾患の介護等に関する研究」班会議のご協力もいただきました。
(2)平成12年に病気紹介ビデオ「先天性無痛無汗症―難病の子ども支援ガイドライン」、翌13年には分かり易い専門書「先天性無痛無汗症―難病の理解と生活支援のために―」を作成しました。平成11年から13年の厚生科学研究事業「先天性無痛無汗症の生活支援に関する研究」班会議(班長 二瓶健次)のご協力も頂きました。
尚、平成15年の国際シンポジウムを記念して、英語訳入りの病気紹介ビデオも作成しました。
(3)平成16年、難病のこども支援全国ネットワークのビデオシリーズ「フレンズ」で、本症の患者紹介ビデオが作られました。また、会では新入会員用のガイダンスビデオを作製しました。
会報の発行
会報を年4回程度発行して、会員・賛助会員・会を支援する専門家・関係者に配布。また、最新のニュースは携帯を通じて随時発信しています。
翻訳ソフトの発達により、海外からもホームページ宛にメールで問い合わせが入るようになりました。
行政の取組
平成6年に「遺伝性(本態性)ニューロパチー」として東京都特殊疾病に認定されました。
平成10年に「無痛無汗症(感覚性ニューロパチー)」として厚生労働省の小児慢性特定疾患治療研究事業(小慢)の神経・筋疾患部門の対象疾病となりました。
平成11年に厚生労働省「先天性無痛無汗症の生活支援に関する研究」版会議が組織され、翌年まで継続されました。
平成22年に厚生労働省「難治性疾患克服研究事業」版会議が組織され、翌年まで継続されました。
平成23年に厚生労働省障害者総合福祉推進事業「稀少神経難病患者の生活実態調査」を行いました。
今後、厚生労働省の難病対策事業である「特定疾患」や「障害者手帳交付対象」への認定を求めて活動して行きます。また、体温保持用「クールベスト」の改良版開発や補装具の開発にも取り組んでいきます。