対処法
1) 体温調節に気をつけてください。
・室温、湿度をエアコンなどで調節して下さい。
・夏期は、戸外ではアイスノンやぬれタオルを使ったり、シャワーなど水浴びをさせるとよいでしょう。ただし冷え過ぎに気をつけて下さい。
・発熱予防にクールベストが有効かもしれません。但し心臓の上は避けた方が良いでしょう。
・水分摂取を十分させて下さい。
・個人差がありますが、夏期は高温多湿のため外での活動が制限されることが多い。
・冬期は、衣類で調節し、低温やけどに注意しながらカイロや湯たんぽを使用して下さい。
・低体温になっていないか、体温を計って下さい。腋窩温が低い場合、口腔温度、直腸温(肛門)や鼓膜温度などの深部体温を計り、それも低ければ暖房の調節や体調の確認などをして下さい。
2) 自傷行為の予防をして下さい。
・壁や床のクッションを考慮して下さい。
・歯を丸く削ったり、歯にプロテクターを付けて舌や口のなかを傷つけないようにして下さい、手袋などで手指を保護したりして下さい。更にそれらがきちんとなされているか常時確認して下さい。
・ストレスをためさせないように、楽しい経験をさせたり、生活のリズムを整えるように心がけて下さい。
3) けが・やけど・凍傷に注意して下さい。
・身体を痛めないように気をつけながら運動させて下さい。プールなど水中の運動が良いと思われます。
・足を保護するような丈夫で衝撃を吸収しやすい靴を使用し、必要に応じてヘルメットやサポーターなどで頭・肘・膝を保護して下さい。
・高い所から飛び降りたり、落ちたりしないように注意して下さい。
・熱さが分からないので、ストーブや熱湯の取り扱いに注意して下さい。
・冷たさも分からないので、凍傷にも注意して下さい。
・砂遊びのあとは、手洗いをきちんとさせて下さい。
・靴のなかに砂が残っていると傷の原因になるので気を付けて下さい。
・危険なこと・物などについて、本人に教えていくようにして下さい。
・本人が危険を自覚できないような場合は、目を離さないようにして下さい。
4) 皮膚の保湿や保護、虫歯予防をして下さい。
・クリームなどを使用して、皮膚の乾燥やひび割れを予防して下さい。
・傷の治りが悪いので、小さな傷でも消毒をして下さい。
・歯磨きは本人がやるときは強く磨きすぎないように気をつけて、必ず大人が仕上げ磨きをして下さい。嫌がる場合は楽しくやれる工夫をして下さい。
5) 感染や骨折・脱臼の兆候を早めにみつけて下さい。
・顔色(唇の色)や機嫌がふだんと違うときは注意し、保護者に連絡して下さい。
・必要により熱(体温)を測って下さい。
・腫れ・赤味・熱が出たり、手足を動かさない場合などには、骨折や脱臼を疑い、すぐに保護者に連絡して下さい。場合によっては、整形外科を受診してレントゲン検査をうけるようにさせて下さい。応急処置として、湿布などで熱を取り、本人に自覚をもたせ安静にさせて下さい。
6) その他のお願い
・食事のとき、中身が熱くなりやすい餃子や揚げ物などは、中の熱を逃がすように注意して下さい。
・歯がなかったり、入歯を使用している場合には、硬いものは細かくきざむなどを加えて下さい。
・車椅子を使用している場合は、手を挟んだり、急ブレーキをかけて手首やひじを痛めたり、足でブレーキをかけたりしないよう気をつけて下さい。坂やじゃり道などでの運転は控えた方が良いでしょう。